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四弘誓願 概説

『四弘誓願(しぐせいがん)』とは、菩薩(ぼさつ)が起こす4種類の誓願のことです。ほとんどの宗派で読まれるお経です。

仏道に目ざめ、さとりを得ようと努力する者を「菩薩」と呼びます。言い換えれば、仏教の信心を持ち、仏教のおしえに則った正しい生活をしている人は、すべて菩薩と呼べるのです。菩薩は、自身のさとりを求める(自利・じり)だけでなく、それ以上に、困っている・迷っている・苦しんでいる人やものに対して、慈悲と救いの手をさしのべる(利他・りた)という心がけを、常に持っていなければなりません。

since 2004/8/2 - last modified 2013/8/30


テーマ : 仏教・佛教
ジャンル : 学問・文化・芸術

禅宗(臨済宗・曹洞宗)の四弘誓願

衆生無辺誓願度 (しゅじょう・むへん・せいがんど)。

煩悩無尽誓願断 (ぼんのう・むじん・せいがんだん)。

法門無量誓願学 (ほうもん・むりょう・せいがんがく)。

仏道無上誓願成 (ぶつどう・むじょう・せいがんじょう)。

● 第1句 (衆生は無辺なれども 誓ってどせんことを願う) ~ この世の中には迷い・苦しみが多く、助けを必要としているものがたくさんいます。自己中心を捨て、他の優先を常に考慮し、心に誓って、苦しんでいる人・自然環境などのあらゆるものたちに、温かい手をさしのべようと思います。

● 第2句 (煩悩は尽きることなけれども 誓ってだんぜんことを願う) ~ 煩悩は尽きることがないけれども、心に誓って、わき起こる欲や煩悩と戦い、迷い・煩いに束縛されない、素直な生活ができるように、精進努力します。

● 第3句 (法門は無量なれども 誓ってまなばんことを願う) ~ 仏教の教えを学ぶことは、簡単なことではありませんが、心に誓って、これらの教えを理解・実践するように心がけます。

● 第4句 (仏道は無上なれども 誓ってじょうぜんことを願う) ~ おさとりを開くまでには、長い道のりを覚悟しなければならないでしょう。しかし、本来私たちは、いつでもおさとりを持ち合わせていて、それに気が付かないだけなのだ、ということを常に信じて、心に誓って、仏道成就を願いましょう。

since 2004/8/2 - last modified 2005/3/17


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天台宗の四弘誓願

天台宗ではこう読みます。

衆生無辺誓願度(衆生は無辺なれども 誓ってどせんことを願う)

煩悩無辺誓願断(煩悩は無辺なれども 誓ってだんぜんことを願う)

法門無尽誓願知(法門は無尽なれども 誓ってしらんことを願う)

無上菩提誓願証(菩提は無上なれども 誓ってしょうせんことを願う)

since 2004/8/2 - last modified 2013/8/29


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