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御府内寺社備考

御府内寺社備考


江戸幕府は、江戸市中の地誌『新編御府内風土記』を編纂するための準備調査史料として、文政12年(1829)『御府内備考(ごふないびこう)』という地誌をまとめ上げた。開始から完成まで3年間を要している。

この『御府内備考』には、『正編』と『続編』がある。前者は町の記録であり、後者は寺社の記録である。

江戸時代初期に開創された、市内の多くの寺にとっては、江戸中期までの寺の歴史が書かれた『御府内備考続編』(通称として『御府内寺社備考(ごふないじしゃびこう)』と呼ばれる)は、実に価値ある史料なのだ。

ちょうど2年前から、『御府内寺社備考』に載っている、智光院の記述ページについて、読み下しと現代語訳に挑戦していたが、ようやく完成間近となった。この作業に使った資料は、台東区教育委員会が発行した調査報告書(とても良い本です)と、写本(国立国会図書館所蔵)のコピー。つまり、原本は見ていないのだ。総仕上げとして、原本の確認は避けて通れない。

というわけで、明日は原本を所蔵している東京都公文書館に行ってきま~す(予定)。


ちなみに、東京都台東区教育委員会発行の『御府内寺社備考』シリーズは、一般販売されているようです。「台東区文化財調査報告書シリーズ」に含まれています。
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大円鏡智

『もし、ここに水の入った壺があったとして、水面が風で波立っていたとしたら、この水は、物を正しく映すことができるであろうか?
またもし、この壺が火にかけられて煮え立っていたとしたら、この水は、物を正しく映すことができるであろうか?
さらにまた、この壺の水が、長く放置されて、腐り、水苔に覆われていたとしたならばどうであろうか?
もちろん、これらの水は、物をありのままに映すことはできない。
それと同じく、もし我々の心が、貪り(むさぼり)で波立ち、瞋り(いかり)で煮え立ち、愚痴(ぐち)で腐っていたならば、我々は正しく物を見ることができるだろうか?
皆の者よ、もちろんそれは不可能なことである。』


この言葉は、釈尊が弟子たちに向かって話した言葉だそうです。故・盛永宗興老師の講演録を読んでおりましたら、その中に出てきました。

曇った鏡は、クリアに映りません。私たちの心も、鏡のようなものです。先入観で判断したり、持論をかざして他人の意見に耳を貸さないのは、鏡が曇っているのと同じことで、正しい判断を妨げています。
むさぼり、いかり、愚かさは、「三毒(さんどく)」と言って、己を不幸にする源とされています。欲望や煩悩も、三毒が端を発して起こります。つまり、三毒は、誤った心を作りだして、私たちを不幸に導いている元凶と言えます。

心に邪なフィルターがかかっていたら、それを外すことから始めましょう。心をクリアにすれば、正しい判断が可能となり、その結果、三毒は菩薩道に変わっていくのです。

ありのままを素直に映す鏡のような心、落ち着き払って正しい判断ができる心、これを「大円鏡智(だいえんきょうち)」と言います。この言葉は、卒塔婆に書いてあるのを、時々見かけますね。
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1983年のドリフターズ

我が家のテレビはケーブルテレビ。地上波以外のチャンネルも入っています。

一昔前のテレビ番組ばかり放送するチャンネルがあります。拙僧ぐらいの年代が、小~中学生の頃に見ていたドラマとかアニメとか…。で、今日見てしまったのが

「ドリフ大爆笑 '83」。

懐かしいですね、23年前の放送です。

「ドリフターズ」っていう名前、バンド名としてはカッコイイ名前ですよね。バンド活動よりも、コントグループとしての地位が板に付いちゃってますが。

今見ても面白かったですよ、ドリフのコントは。しかし、ドリフのコントといえば、拙僧が子供時分には
「下品」
「食べ物を粗末にする」
「お下劣」
などと、世間の批難を浴びていました。確かに「品がない」コントは多かったです。

翻って、現代のバラエティー番組を見ていると、
「大勢で一人を集中攻撃」
「罰ゲームをして笑わせる」
「平気で人をだます」
「隠し撮り」
といった手法が目立ち、拙僧には笑えない番組が目に付きます。「面白ければ何でもイイだろう」みたいな意図を感じてしまうのです。ドリフのコントとは異質の、何か恐ろしさすら感じてしまうのです。

ドリフの「下品」「食べ物を粗末にする」「お下劣」なコントに対しては、親が子供に「こういうことは、ホントはやっちゃダメだよ。」「食べ物は粗末にしちゃダメよ。」と、注意していました。

「いじめ」を連想させる、現代のバラエティー番組に対して、もっと敏感になる必要があると思うのです。親は子供に、的確な注意をしているのでしょうか…。テレビの影響は計り知れないのですから、親の義務として、子供には善悪を教えなければならないでしょう。

『ダメだ こりゃ。』

は、コントの中だけにしたいものです。
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やりたいスポーツ

やりたいスポーツ


本棚を整理して、手元にあふれていた本を、ようやく収めることができました。

本を整理していると、ついつい古い本を読み始めちゃったりしませんか? それでまた片づけられなくなったりして…。本棚の整理って、ホント時間がかかります。

昭和48年1月発行の某雑誌を、何となく手にとって、パラパラめくっていたら、某お薬の広告を発見。その一部分を見てみると、次のような統計資料が出ていました。

─47年 総理府調べ─
やりたいスポーツ
☆ ボウリング────────20%
☆ 体操(美容・職場など)──11%
☆ つり────────────9%
☆ 遊泳────────────8%
☆ 歩け歩け運動────────7%
☆ ゴルフ───────────7%
☆ ハイキング─────────6%
☆ スキー───────────6%
☆ キャッチボール───────6%
以下省略 (対象──20才以上の男女)


何か笑えません??

「やりたいスポーツ」というのは、
『今までやったことがないので、一度やってみたいスポーツ』
なのか、
『普段あまりスポーツをしていないので、今後は習慣的にやりたいスポーツ』
の、どちらを意味するのかは不明です。
また、2位の「体操(美容・職場など)」っていうところですが、「美容体操」は良いとしても「職場体操」って、「やりたいスポーツ」なの?

ツッコミどころ満載のこの広告ですが、当時(33年前)の読者は、これを真剣に見ていたんでしょうね。
「僕も、歩け歩け運動、したいんだよね~」
「俺は、流行のボウリングをやりたいな~」
みたいな会話が交わされていたのでしょうか。

ところで、これを現代風に書き直すと、どうなるでしょうか?

─47年 内閣府調べ─
やりたいスポーツ
☆ ボウリング────────20%
☆ フィットネス(ジャズダンスなど)──11%
☆ つり────────────9%
☆ スイミング─────────8%
☆ ウォーキング────────7%
☆ ゴルフ───────────7%
☆ トレッキング────────6%
☆ スノーボード────────6%
☆ ストラックアウト──────6%
以下省略 (対象──20才以上の男女)

こんな感じでいかがでしょうか。カタカナだらけになってます。

33年という時の流れによって、これだけ変化してきました。しかしこれからの時代は、10年程度の単位で、めまぐるしく変化していきますよ、きっと。

─2016年 リサーチ府調べ─
やりたいスポーツ
☆ 21pinボーリング ───── 20%
☆ トータルエクササイズ ───11%
☆ 養殖魚フィッシング─────9%
☆ スイム・アンド・ダイブ───8%
☆ パワーウォーク───────7%
☆ バーチャル・ゴルフ─────7%
☆ ゴミ拾い登山────────6%
☆ バイアスロン────────6%
☆ スピード・ピッチング────6%
w/n/o (対象── over 20)

かなり適当に書きましたけど、2016年の広告が、こんな風になる可能性だって、絶対に無いとは言えません。

10年後に本棚を整理したら、平成18年の雑誌広告を見て笑うんでしょうねぇ。いや、ペーパーレスの時代になっていて、パソコンのデータ整理に追われているかも…。
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序文

本家ウェブサイトのコラムを、思うように更新できません。
更新できない理由はどうあれ、このままの状態では、誠にイカンと考えまして、今日からは、ここのブログに、何かしらを書いていこうかと…。

まぁ、このような次第です。
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継続できるか、今から心配です。
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