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白隠禅師坐禅和讃 #3

(原文3)
長者の家の子となりて。貧里に迷うに異ならず。六趣輪廻の因縁は。己が愚痴の闇路なり。

(ちょうじゃのいえのことなりて。ひんりにまようにことならず。ろくしゅりんねのいんねんは。おのれがぐちのやみじなり。)



(意訳3)
また、金銀財宝がつまった蔵のある家に、その子供として生まれていながら、その蔵があることを知らずに乞食をしている(仏心という宝を、生まれながらに持っていることを、知らずにいる)ようなものです。
人間は、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上(じごく・がき・ちくしょう・しゅら・にんげん・てんじょう)、という6つの世界(六趣(ろくしゅ)または六道(ろくどう))を生まれ変わる、とされ、それは「輪廻転生(りんねてんしょう)」と言われています。悪行の結果として、地獄・餓鬼・畜生の3つの悪趣(あくしゅ)に生まれ、善行の結果として、修羅・人間・天上の3つの善趣(ぜんしゅ)に生まれる、とされています。そして、苦しみからの解脱は、3つの善趣に転生すること、と考えています。しかし、そのような考えは、私たちが愚かで、仏心を信じないがために、そう考えるのです。もともと釈尊の教えでは、私たちの苦しみには、必ず原因があり、その原因を無くせば苦しみは消滅する、という考え方です。その教えを知らないから、私たちは輪廻転生に、救いを求めているのです。

since 2005/1/27 - last modified 2014/4/19


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テーマ : 仏教・佛教
ジャンル : 学問・文化・芸術

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