オーディオの話
私は音楽を聴くのが好きです。主に洋楽ポップス、少しロック。アメリカよりもイギリスの方が好きですね。クラシックはほとんど聴きません。ジャズとレゲエはまったく聴きません。
5年前、一番安いアンプとCDプレイヤーにスピーカー、一式 ¥100,000 で買い揃えたのが、私のオーディオ・ライフの始まりでした。40才にして初めて手にしたオーディオ・システムです。
うれしくて大音量で聴いていると、当然家族から苦情が来るわけです。だんだんスピーカーで聴く回数は減ってしまい、ヘッドホン・リスニングに移行していきました。CD はパソコンに読み込ませて、パソコンで聴くようになり、CDプレイヤーの出番も減ってきました。
これでは機械を持っていても仕方がないと考え、CDプレイヤーとスピーカーは売却しました。アンプだけは手元に残しておきました。
ヘッドホンで聴く音楽もそれなりに楽しいのですが、やっぱりスピーカーで聴きたいという願望が募り、去年またスピーカーを買ってしまいました。ペアで ¥33,600 のものです。
皆さんはオーディオ専門誌をご覧になったことがありますか? 私は最近読み始めました。アンプやスピーカーなどの新製品紹介やレビューなどが書かれています。読んでいて驚くのはそれらの値段です。
「えぇ~っ! プリメインアンプ1台 ¥1,365,000 !?」
「スピーカー ペアで ¥4,200,000 ? 嘘だろ?!」
中にはプリアンプで300万円オーバーなんてのもあります。桁を読み間違えたんじゃないか? と錯覚します。
25年ほど前にオーディオ・マニアの和尚様にお会いした時、彼は自分のオーディオ・システムを「この部屋のシステム全部で、ベンツが3台買えるよ」と自慢気におっしゃいました。聴かせてもらったクラシックは、今まで聴いたことのない素晴らしい音でした。しかしながら私は心の奥で「この人バカじゃないの?」と嘲笑していました。
オーディオ専門誌を読んだ今、私はあの和尚様の、あの時の言葉がやっと理解できました。確かあの部屋は防音室に改装してありました。スピーカーも大きなものでした。そりゃクルマも買えるな、と。
瑞巌の彦和尚、毎日自ら主人公と喚び、復自ら応諾す。乃ち云く、
惺々着、喏。他時異日、人の瞞を受くること莫れ、喏々と。
(ずいがんのげんおしょう、まいにちみずからしゅじんこうとよび、またみずからおうだくす。すなわちいわく、せいせいじゃく、だく。たじいじつ、ひとのまんをうくることなかれ、だくだくと。)
出典は『無門関』第12則「巌喚主人」。以前にも紹介いたしました。
オーディオ評論家に騙されたら、お金がいくらあっても足りません。評論家の皆さんがすべて悪いとは申しませんが、少なくとも記事で製品の悪口は書けないでしょう。
音楽は自分が楽しく聴けることが一番です。妻は iPod touch を手元において音楽をかけ、子は iPod nano に数百円のイヤホンで聴いています。それで十分と言っています。私は音にこだわりたいので、少しずつグレードを上げていっていますが、家族は理解し難いようです。その気持は解ります。だって、25年前に私も経験しましたから。
オーディオというのは、一度ハマってしまうと泥沼化するようです。なるべく泥沼に入り込まないように。楽しく音楽が聴けるように。これから時々、音楽の話を書いてみます。
5年前、一番安いアンプとCDプレイヤーにスピーカー、一式 ¥100,000 で買い揃えたのが、私のオーディオ・ライフの始まりでした。40才にして初めて手にしたオーディオ・システムです。
うれしくて大音量で聴いていると、当然家族から苦情が来るわけです。だんだんスピーカーで聴く回数は減ってしまい、ヘッドホン・リスニングに移行していきました。CD はパソコンに読み込ませて、パソコンで聴くようになり、CDプレイヤーの出番も減ってきました。
これでは機械を持っていても仕方がないと考え、CDプレイヤーとスピーカーは売却しました。アンプだけは手元に残しておきました。
ヘッドホンで聴く音楽もそれなりに楽しいのですが、やっぱりスピーカーで聴きたいという願望が募り、去年またスピーカーを買ってしまいました。ペアで ¥33,600 のものです。
皆さんはオーディオ専門誌をご覧になったことがありますか? 私は最近読み始めました。アンプやスピーカーなどの新製品紹介やレビューなどが書かれています。読んでいて驚くのはそれらの値段です。
「えぇ~っ! プリメインアンプ1台 ¥1,365,000 !?」
「スピーカー ペアで ¥4,200,000 ? 嘘だろ?!」
中にはプリアンプで300万円オーバーなんてのもあります。桁を読み間違えたんじゃないか? と錯覚します。
25年ほど前にオーディオ・マニアの和尚様にお会いした時、彼は自分のオーディオ・システムを「この部屋のシステム全部で、ベンツが3台買えるよ」と自慢気におっしゃいました。聴かせてもらったクラシックは、今まで聴いたことのない素晴らしい音でした。しかしながら私は心の奥で「この人バカじゃないの?」と嘲笑していました。
オーディオ専門誌を読んだ今、私はあの和尚様の、あの時の言葉がやっと理解できました。確かあの部屋は防音室に改装してありました。スピーカーも大きなものでした。そりゃクルマも買えるな、と。
瑞巌の彦和尚、毎日自ら主人公と喚び、復自ら応諾す。乃ち云く、
惺々着、喏。他時異日、人の瞞を受くること莫れ、喏々と。
(ずいがんのげんおしょう、まいにちみずからしゅじんこうとよび、またみずからおうだくす。すなわちいわく、せいせいじゃく、だく。たじいじつ、ひとのまんをうくることなかれ、だくだくと。)
出典は『無門関』第12則「巌喚主人」。以前にも紹介いたしました。
オーディオ評論家に騙されたら、お金がいくらあっても足りません。評論家の皆さんがすべて悪いとは申しませんが、少なくとも記事で製品の悪口は書けないでしょう。
音楽は自分が楽しく聴けることが一番です。妻は iPod touch を手元において音楽をかけ、子は iPod nano に数百円のイヤホンで聴いています。それで十分と言っています。私は音にこだわりたいので、少しずつグレードを上げていっていますが、家族は理解し難いようです。その気持は解ります。だって、25年前に私も経験しましたから。
オーディオというのは、一度ハマってしまうと泥沼化するようです。なるべく泥沼に入り込まないように。楽しく音楽が聴けるように。これから時々、音楽の話を書いてみます。
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