歯の治療

今日は歯医者に行く日。私、歯医者は大嫌いです。削られる音が苦手。でもそろそろ治療しないと、将来激痛に襲われそうな予感がするので、仕方なく行ったわけです。

歯医者に行くと、治療前にはあれこれ考えてしまうんです。痛かったら嫌だな、痛くっても「痛い」ってしゃべれないよねぇ、治療中は。「ウー!」とか唸ればいいのかなぁ? 痛そうな顔すりゃいいかなぁ? …とかね。小心者なもので。

いざ治療が始まると、口以外の顔部分に、何かをかぶされてしまいました。これじゃ、苦悶の表情を作れないじゃないか! おまけに何にも見えない、何されているか解らない。治療を見ているのも嫌だけど、キーーーンという音だけしか聞こえないのも、怖いものですね。


ところで、

『無門関』第10則は、「香厳上樹(きょうげんじょうじゅ)」という公案。
もしも今あなたが、高い木に登っているとして、その木の中のある1本の枝を口で噛みくわえて、ぶら下がっている状態だとする。両手には何もつかまず、両足も宙ぶらりんの状態。つまり、枝をくわえてアゴの力だけでぶら下がっているわけだ。そんな時、木の下からあなたに向かって、ある人が『禅の真髄とは何かお答え下さい。』と質問をしてきた。この質問に対して、何も答えないのでは、仏道を外れている。しかし、何かを答えれば、口を開いた瞬間、真っ逆さまに落ちて命を失う。はてさて、どうしたものか?

難問中の難問。考えたって解りゃしない。一つ忠告しておきますが、こんな公案を本気で考え始めたら、精神不安定になりまっせ。実際に枝をくわえて、ぶらさがってみよう、なんてこともダメです。そんなことしたら病院に直行、下手すりゃ本当にお陀仏ですよ。


では、歯の治療中に痛かったらどうする??

『治療中、しみるようなら手を上げてくださーい。』
と、先生に言われました。ああ、その手があったか。いろいろ悩んで損した。

最近の歯の治療は楽なんですね。麻酔の注射もほとんど痛くないし、あまりガリガリ削らないし、治療後の見た目も綺麗。昔のイメージで「歯医者嫌だ」と決めつけていましたが、「痛かったらどうしよう」なんて取り越し苦労でした。


もしも私が、木の枝をくわえてぶら下がっている人をみたら、こう質問するでしょう。
『その丈夫な歯とアゴは、どうすれば手に入りますか?』
禅の真髄とは? なんて聞きませんよ、普通。
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