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土地神 その2

[昨日の続き]

家を建てる時には、最初に地鎮祭をいたします。多くの場合、神式の祭壇を設け、神主さんに祝詞をあげて頂きます。その土地神様に、工事中の無事などをお願いするためです。

建て主が無宗教・無信心なら、地鎮祭なんて、やらなくてもいい?

そうはいきません。実際に建てるのは大勢の職人さんたちです。職人さんたちにしてみれば、悪いことが起きないように、神仏の力にすがりたくもなるでしょうし、昔から続いている祭事をおろそかにするなんて、けじめが付きません。

地鎮祭の時の祝詞は、「お名前は存じませんが、この土地の神様にお願い申し上げます」という感じの言い回しであると、聞いた記憶があります。

日本には「氏子(うじこ)」システムがありますので、氏子のテリトリー、イコール、そこの土地神、と考えられます。もしも、私の聞いた話が間違いでなく、前述の「お名前は存じませんが…」的言い方の祝詞だとしたら、土地神は確定できない、ということになります。もっとも、「土地神」とか「鎮守」とか、さてまた「氏神」とかも、厳密な区別って、よく解りません。

確定できない土地神に対して、固有の神様の御名を唱えたら、間違っていた時はどうするの? という不安が起こります。

だったら、初めから「すみませんが、御名はあえて言いませんが…」と言っておいた方が、間違いはないし、本当に土地神が解らないのならば、こう言うしかないですね。

以上の解釈でいけば、寺の「土地堂諷経」でも、固有の神様の名前は言わない方がいいのでは? と考えてしまいます。熊野神社の氏子だから、「熊野三所大権現(ユウヤサンスダイゲンネン)」と唱えていますが、本当は固有の神様を言わない方がいいんじゃないの? って思うわけです。

もっとも、熊野さん以外に「すべての神様」という一言が入っているので大丈夫なのです。



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