白隠禅師坐禅和讃 #3

(原文3)
長者の家の子となりて。貧里に迷うに異ならず。六趣輪廻の因縁は。己が愚痴の闇路なり。

(ちょうじゃのいえのことなりて。ひんりにまようにことならず。ろくしゅりんねのいんねんは。おのれがぐちのやみじなり。)



(意訳3)
また、金銀財宝がつまった蔵のある家に、その子供として生まれていながら、その蔵があることを知らずに乞食をしている(仏心という宝を、生まれながらに持っていることを、知らずにいる)ようなものです。
人間は、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上(じごく・がき・ちくしょう・しゅら・にんげん・てんじょう)、という6つの世界(六趣(ろくしゅ)または六道(ろくどう))を生まれ変わる、とされ、それは「輪廻転生(りんねてんしょう)」と言われています。悪行の結果として、地獄・餓鬼・畜生の3つの悪趣(あくしゅ)に生まれ、善行の結果として、修羅・人間・天上の3つの善趣(ぜんしゅ)に生まれる、とされています。そして、苦しみからの解脱は、3つの善趣に転生すること、と考えています。しかし、そのような考えは、私たちが愚かで、仏心を信じないがために、そう考えるのです。もともと釈尊の教えでは、私たちの苦しみには、必ず原因があり、その原因を無くせば苦しみは消滅する、という考え方です。その教えを知らないから、私たちは輪廻転生に、救いを求めているのです。

since 2005/1/27 - last modified 2014/4/19


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ジャンル : 学問・文化・芸術

白隠禅師坐禅和讃 #4

(原文4)
闇路に闇路を踏そえて。いつか生死を離るべき。夫れ摩訶衍の禅定は。称歎するに余りあり。

(やみじにやみじをふみそえて。いつかしょうじをはなるべき。それまかえんのぜんじょうは。しょうたんするにあまりあり。)



(意訳4)
それは、暗い夜道を、灯りも点けずに歩いていくようなものです。暗い夜道を歩いていっても、目的地に辿り着くのは難しく、これでは、苦しみから抜け出すどころか、さらに苦しみの迷路に入り込んでしまいます。
大乗仏教(だいじょうぶっきょう)と呼ばれる、現在の日本仏教の教えの中に、「六波羅蜜(ろくはらみつ)」という6つの実践徳行があります。すなわち、布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧(ふせ・じかい・にんにく・しょうじん・ぜんじょう・ちえ)、という、仏教徒としての大切な行いのことです。その中でも「禅定波羅蜜(ぜんじょうはらみつ)」は、最も重要であります。

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白隠禅師坐禅和讃 #5

(原文5)
布施や持戒の諸波羅蜜。念仏懺悔修行等。其の品多き諸善行。皆この中に帰するなり。

(ふせやじかいのしょはらみつ。ねんぶつさんげしゅぎょうとう。そのしなおおきしょぜんぎょう。みなこのうちにきするなり。)



(意訳5)
なぜ「禅定波羅蜜」が重要なのでしょうか? その理由は、布施・持戒・忍辱・精進・智慧の各実践行の他にも、仏教徒のつとめる行いとして、「念仏を行う」「日々反省をする(自分の過失を認め、叱責を甘受し、悔い改めること)」「毎日の生活の中でするべき勤めをする」といった、功徳(くどく)を積むためのいろいろな行いがありますが、これらの実践には、すべて「禅定」が必要不可欠だからです。

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